【小説レビュー vol.1】かがみの孤城【ネタバレなし】

2020年10月22日

綾人
こんにちは!綾人(@xjustchillingx)です。


今日ご紹介する1冊はこちら

かがみの孤城

作者:辻村深月
出版社:ポプラ社
発売日:2017/5/11

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2018年の本屋大賞にも輝いた本作品。

リアルとファンタジーが織りなす世界で、7人の少年少女が見つけ出す"答え"とは

7人の少年少女には、多くの人が抱えたであろう、思春期の悩みや生きづらさが重ね合わさり、読んでいて色々な感情が込み上げてきます。

しかし、読後はどこか救われた気持ちになる、そんな不思議な作品。

ミステリー作家としてデビューした著者ならではの、謎と青春とファンタジーが絶妙に混ざり合う世界は、きっとあなたの"こころ"も優しく包んでくれます。

あらすじ

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――

なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。

生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

主な登場人物

この物語は主人公である、"こころ"を含めた7人の少年少女を中心に進んでいきます。

こころ

クラスの女子からのいじめをきっかけに不登校になってしまった中学一年生の女の子。
彼女の視点で物語が進んでいきます。

スバル

背が高く「ハリーポッター」に登場する人物・ロンのような中学3年生の男の子。
優しく紳士的な性格です。

アキ

明るく活発なポニーテールの中学三年生の女の子。
少し攻撃的なところがあり、トラブルメーカーな一面もあります。

リオン

サッカー留学でハワイの学校に通っている、こころと同じ中学一年生の男の子。
ある出来事により、母親との関係が上手く行っていません。
本当は日本の学校に通いたかったが、言い出せないまま過ごしています。

マサムネ

ゲーム好きな中学2年生の男の子。
かがみの孤城にある「ゲームの間」でいつもゲームをしています。

フウカ

眼鏡をかけた声優声の中学2年生の女の子。
少し言葉遣いがきついけど優しい心を持っていて、段々とこころは打ち解けていきます。

ウレシノ

小太りで食いしん坊の中学一年生。
恋愛至上主義で、こころ、アキ、フウカの3人を次々に好きになっていきます。

オオカミ様

こころ達が招かれた、かがみの孤城に居る女の子。
見た目は小学生くらいですが、オオカミの仮面を被っていてその素顔は見えません。
7人の「お世話係兼お目付け役のようなもの」であるとこころ達に告げます。

そして、オオカミさまはかがみの孤城のどこかにある「願いの鍵」と「願いの部屋」を探し出すことを命ずるのでした。

ここが気になる!

アイラ
本作品を読み進める上で、押さえておきたいポイントを紹介します!

なぜこころ達はかがみの孤城に集められたのか?

かがみの孤城に集められたのは7人の少年少女

この7人の少年少女には「何かしらのトラブルにより、現実世界に居づらさを感じている」という共通点があります。

また、物語が進むにつれて微妙な"ズレ"を感じるようになります。

いくつもの共通点と、共通するが故に生まれるズレ

そして、オオカミさまから告げられた「願いの鍵」と「願いの部屋」を探し出しても、願いを叶えられるのは1人だけなんです。

誰が鍵を見つけ、誰が部屋を見つけるのか。

そしてそれぞれが抱く、願いとは。

全ての謎が明かされたとき、かがみの孤城は真の正体を現します。

オオカミさまとはいったい何者?

こころ達に「願いの鍵」と「願いの部屋」を探し出すことを命じたオオカミさまとはいったい何者なのでしょうか?

その素顔は仮面によって隠されており、また、神出鬼没ながらもこころ達が呼びかけるとその姿を現します。

そしてオオカミさまは、こころ達のことを「赤ずきんちゃん」と呼びます。

そんなオオカミさまが、かがみの孤城でこころ達に告げたルールは以下の通りです。

鍵探しのルール

・城に隠された「願いの鍵」を見つけて、「願いの部屋」を開いた者は願いが1つ叶う。
・期限は、城に招待された日から翌年3月30日まで。
・願いの部屋が開かれた時点で、城は3月30日を待たずして閉じる。
・城が開くのは、日本時間の9時から17時の間。
・誰かが17時以降も城に残っていた場合、ペナルティとして「狼に喰われる」。
・1人がペナルティを受ける場合、連帯責任として「その日城に来てた他の奴らも全員、戻れなくなる」。

彼女の正体は物語の終盤で明かされます。
一体"誰"がオオカミさまなのか、推理しながら進めるのも面白いと思います。

願いの鍵は何処にあるのか?

名前の表す通り"鍵"となる本作のキーアイテム「願いの鍵」。

こころ達は「願いの鍵」を探しながら、時間を共有し、親交を深めていきます。

オオカミさまは「願いの鍵」の場所について、こころ達に物語の序盤からずっとヒントを出し続けています。

そしてオオカミさまはこころ達に言いました。

お前たちのことを赤ずきんちゃんと呼んではいるが、私には、時折、お前たちこそが狼のように思える。ここまで見つけられないものなのかと。

読後の感想

思春期というのは不安定なもので、些細なことで不安になったり傷ついたり、また誰かを傷つけてしまったり。

そんなリアルな心情と、鏡の中に広がるファンタジーな世界が混ざり合い、こころ達の人生に時に心が締め付けられ、時に温められと感情が揺さぶられます。

また、作中にはこころ達以外に、こころの中学の同級生の東条さんやいじめの主犯である真田美織、フリースクールの喜多嶋先生など、様々な人間が出てきます。

そんな人間たちが織りなす人間ドラマも本作の見どころです。

現実世界に生きづらさを感じながらも、自分の居場所を探しながら一生懸命生きる彼女たちの行きつく先は

登場人物たちの心理描写を上手く表現しており、全ての人間関係とかがみの孤城の謎が解き明かされた時、物語は大団円を迎えます

子供から大人まで、生きづらさを感じているすべての人に贈る、一気読み必至の著者最高傑作です。

気になった方は必読の一冊となっていますので、ぜひ手に取って見てください!

カバーの絵も個人的にめっちゃお気に入りです(*´ω`*)

最後まで読んで頂きありがとうございました!

かがみの孤城

作者:辻村深月
出版社:ポプラ社
発売日:2017/5/11

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