【小説レビュー vol.3】そして、バトンは渡された【ネタバレなし】

2021年1月1日

綾人
こんにちは!綾人(@xjustchillingx)です。


今日ご紹介する1冊はこちら

そして、バトンは渡された

作者:瀬尾 まいこ
出版社:文藝春秋 
発売日:2018/2/22

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2019年の本屋大賞にも輝いた本作品。

家族の形が何度も変わるって聞くと、壮絶な人生に聞こえませんか。

本作品の主人公、森宮優子は17歳で7回も家族の形が変わります。

しかし、登場する周囲の人々は本当に優しい人ばかりで、心温まるストーリーが展開されます。

血の繋がっていない人同士でも、そこには確かな愛と幸せが存在します。

家族とは何か、幸せとは何かを考えさせられ、読後は誰かに感謝を伝えたくなるような素敵な作品です。

あらすじ

森宮優子、十七歳。

継父継母が変われば名字も変わる。

だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。

この著者にしか描けない優しい物語。

「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」

身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作

主な登場人物

この物語の主な登場人物です。

森宮 優子(もりみや ゆうこ)

高校3年生の17歳
生まれた時の名前は水戸優子。

彼女には三人の父親と二人の母親がいます。
家族の形が変わる様は、一見周囲から見れば悲劇のように映りますが、本人のマイペースな性格もあり、優子は何の不満もなく日々を過ごしていました。

森宮 壮介(もりみや そうすけ)

優子の3番目の父親。
東大卒で一流企業に勤めている37歳の男性。

ちょっと天然なところもありますが、優子のことを真剣に考えて彼女の父親となることを決断します。

水戸 秀平(みと しゅうへい)

優子の実の父親。
優子が小学校四年の時、会社の都合でブラジルへの異動が決まります。

しかし、優子は父と共にブラジルへ行くことはありませんでした。

田中 梨花(たなか りか)

優子の2人目の母親。
思いついたら即行動のエネルギッシュな女性。

優子の実の父親がブラジルへと旅立った後、優子と2人で暮らします。

泉ヶ原 茂雄(いずみがはら しげお)

優子の2人目の父親。
不動産会社の社長。

優子を引き取った梨花と再婚し、優子の中学時代を支えます。
裕福で優しく、生活に困ることはありませんでしたが、この家族の形も次第に変わっていくのでした。

ここが気になる!

アイラ
本作品を読み進める上で、押さえておきたいポイントを紹介します!

2つの章で構成される物語

本作品は2つの章に分かれています。

2つの章

第1章 優子の高校三年生の一年間を描いたストーリー

第2章 22歳になった優子の結婚までを描くストーリー

第1章では、家族の形が変わりながらも青春時代を謳歌していく優子の人生が描かれています。

実の父親である水戸秀平との生活から森宮優子へと名前が変わっていく人生には、優子だけでは無く、様々な人物の心情が描かれています。

第2章では、高校を卒業し22歳となった優子が、結婚に至るまでを描いたストーリーになります。

そして、第1章で優子の元を離れてしまった親達の決断や、その理由なども明かされていきます。

どの親も優子のことを心から愛しており、優子と離れた時の気持ちを考えると涙無くして物語を読み進めることはできません。

3人の父親と2人の母親

本作品の醍醐味は、何と言っても出てくる登場人物が皆個性的で、愛に溢れた人物ということです。

優子は親や家族の形が何度も変わりますが、どの親に対してもその時の親を大切にしており、どの親もまた、優子のことを大切に考えています。

だからこそ、家族の形が変わってしまうたびに、読者は複雑な心境に立たされます。

本当に、みんな素敵な親ばかりなんです…。

幸せのかたちと優子の恋愛事情

親が変わっていく様を見てきた優子ですが、悲観的になることはありませんでした。

それどころか、大人の都合で親や家族が何度も変わっているにも関わらず、その時々の親を大切にしてきました。

自分がこの立場だったら、こんなにも強く生きることは難しいと思いつつ、幸せのかたちとは誰かが決めることじゃないんだなぁと改めて思い知らされます。

また、そんな親たちの姿を見ていた優子は、結構モテるんです!

本人は、「梨花さんと一緒に暮らしてたからかな」と自己分析をしますが、この環境の中でも自分を失わず生きている様は、男の子から理想的に見えるのでしょう。

そして、そんな中で出会った男の子と恋に落ちますが、それもまた一波乱あり…。

読後の感想

家族の形が何度も変わるというのは、一見すると悲劇の様にも思えます。

しかし、優子のあっけらかんとした性格と、周囲の人々の優しさもあり、物語を悲観的に見ることは無いでしょう。

また、本作品を全て読み終わった時に「バトン」の意味を深く理解することができると思います。

読後は、きっと誰かに感謝の気持ちを伝えたくなるような感動に包まれます。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

そして、バトンは渡された

作者:瀬尾 まいこ
出版社:文藝春秋 
発売日:2018/2/22

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